負債の部にあるもの
流動負債と固定負債の違い
他人から集めている負債の部は、早く返したり、支払ったりしなければならない流動負債と、返済や支払いが遅くてもいい固定負債があります。
早く返す・返さないの基準については、一般的に1年と決められていますが、これは1年以内に返す期限が来るモノ、1年を超えて返す期限が来るモノという分類となりますが、会社の本業で生じた負債については、期限が1年を超えても流動負債となります。
例を上げると、商品である靴を仕入れたのですが、支払いは2年後出会った場合。 支払いについては1年を超えるため固定負債となりそうですが、本業のために買った靴であるため、おれは流動負債に計上することになります。
負債の部に載ってくるもの
負債の部の主な科目は以下となります。
主な流動負債
支払手形・・・お金の支払に小切手を渡すイメージ。ただ、小切手はすぐに銀行でお金に変えられるが、手形は期日が来るまでお金に変えられないので、会社にとって負債となる
買掛金・・・いわゆるツケで、商品を買っても、まだ支払っていない状態
電子記錄債務・・・支払手形のやりとりを「でんさいネット」上で行ったもので、支払手形と区別している。 手形の作成や請求書の発行が不要で、インターネット上で取引が完結できる
短期借入金・・・ 借金のこと。ただし、返済期限が1年以内に来るもの
未払金・・・いわゆるツケだが、商品以外のものを買ったときは未払金
前受金・・・商品を売るときに、お金を先にもらうことがあるが、先にもらったお金は前受金として計上。 商品を売っていないのに、お金をもらっているので、キャンセルされた場合、このお金を返さなければならないということで負債になる
引当金・・・ツケを払ってもらえなさそう、リコールが起こったのでお金がかかりそうなど損失が発生しそうなときに、あらかじめ金額を見積もって、将来の支払いに備えて積み立てたもの
未払費用・・・買掛金、未払金と同じくツケのイメージだが、未払費用は、継続してサービスを受けているときに使う。例えば、毎月後払いをしている電気代や水道代などがある
前受収益・・・前受金と同じイメージ。ただし、継続してサービスを提供しているときは前受収益。 例えば、毎月先にもらう家賃や保険料などがある
主な固定負債
社債・・・いわゆる借金。ただし、借りる相手は銀行ではなく個人
長期借入金・・・いわゆる借金。ただし、返済期限が1年超のもの
退職給付引当金)・・・会社が将来、従業員に支払う退職金を積立てたもの
買掛金や未払金、借入金などは、どれも、「他人」に支払ったり、返したりしなければいけないものなので、イメージしやすいかと思います。
反対に、前受金や引当金など、一部わかりにくいものもありますが、どれも将来お金を支払ったり、返済したりする義務があるという点は共通しています。